2019年3月29日
三菱地所(株)は福岡市中央区天神で子会社が運営する商業施設「イムズ」を2021年度内に営業終了し、建替える事を発表。
※2021年度内に閉館する福岡市中央区天神の「イムズ(IMS)」(2019/3撮影)
「イムズ」は福岡市中央区天神の中心部、渡辺通り沿いに1989年(平成1年)4月開業。建物は地上14階・地下4階、延べ床面積は約45,000㎡。飲食・物販・ショールーム等の店舗、オフィスなど約130のテナントが入居中。
「イムズ」は竣工から30年が経過。隣接する「福岡ビル」、「天神コア」は築年数が、それぞれ58年、43年経過しており、既に建替えが発表されている。
「イムズ」は両物件に比べ、築年数が浅いが、再開発により商業施設の競争が激化。既存ビルのままでは集客力を維持出来ない事と、
福岡市が進める再開発プロジェクト「天神ビッグバン」の優遇施策を受ける為(※2024年末までに完成が条件)、建替えを決めた。
2017年には、明治通り地区の高さ制限が緩和されており、建替え予定の「福岡ビル」、「天神コア」は明治通り地区に含まれるが「イムズ」は緩和対象のエリア外。
現状の高さ制限は約70mのため、福岡市と協議し、緩和を求めていくとしている。
具体的な営業終了日や新ビルの用途等の詳細は今後検討し、2022年度中に着工、2024年末までの完成を目指すとしている。
■「福岡ビル」、「天神コア」を含むエリアは2017年に高さ制限が緩和されている
関連記事:大名小跡地に続き、博多港・明治通りも高さ制限緩和へ(2017/10/27)
福岡市が進める「天神ビッグバン」によって、着々と再開発計画が進行中。福岡地所(株)による「天神ビジネスセンター」をはじめ、西日本鉄道(株)による「福ビル街区再開発(福岡ビル・天神コア・天神ビブレ)」、
積水ハウス(株)が代表のグループによる「大名小跡地再開発(ザ・リッツ・カールトン)」など、注目度の高い大型開発計画が予定されいる。
「天神ビッグバン」の優遇施策は2024年末までの完成物件が対象となっているため、今後もビルオーナーの開発計画を決断する後押しとなることは間違いない。
2019年に入り博多地区の再開発プロジェクト「博多コネクティッド」も発表され、福岡市の再開発計画も活況を呈している。今後の続報に大いに期待したい。
■福岡市中央区天神の福ビル街区についての建て替え計画
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■大名小跡地の再開発計画
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