2018年10月31日
イオン九州株式会社は運営する福岡市中央区天神の大型商業施設「イオンショッパーズ福岡店」をリニューアルする計画を発表。
※リニューアル予定の「イオンショッパーズ福岡店(福岡市中央区天神3丁目)」(2018/10撮影)
イオンショッパーズ福岡店は1971年(昭和46年)に福岡ショッパーズプラザとして開業し、2015年からダイエーから引き継いだイオン九州が運営している。
今回の計画では、イオンショッパーズ福岡店の5階~8階を福岡地所株式会社が一括で借り上げ、一時的なオフィススペースとし、移転が必要なテナント企業を優先的に受け入れる。
地下1階~4階はイオン九州が商業フロアを集約し、「天神ショッパーズ福岡」としてリニューアルする。
福岡市の再開発事業「天神ビッグバン」によって、天神地区のビルの建て替え計画が進んでいるが、福岡市ではオフィスの空室が少ない状況が続いている。
天神エリアの2018年10月時点の空室率は2.43%(オフィスネットワーク調べ)まで低下しており、建て替えビルに入居中のテナント企業の移転先の確保が課題であった。
オフィスフロアは5階:887坪、6階:915坪、7階:920坪、8階:796坪で合計3,518坪となり天神地区でも大規模な面積を供給できる。
新築ではなくリニューアルする事で、短期間での供給が可能となり、オフィスフロアは2019年夏の稼働開始、商業フロアは先行して2019年春にオープン予定。
福岡地所への賃貸借の予定期間は天神ビッグバンの期間でもある2024年末までを予定している。
建物名称 | イオンショッパーズ福岡店 |
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所在地 | 福岡市中央区天神4丁目4-11 |
開業日 | 1971年6月 |
延べ床面積 | 10,155坪 |
構造・規模 | SRC造 地上8階 地下2階 |
福岡市が進める天神ビッグバンは、国家戦略特区による特例での高さ制限の緩和や市の独自施策による容積率の緩和により、2024年末までに約30棟の民間ビルの建て替えを誘導するプロジェクト。
しかしながら、福岡市内では慢性的なオフィス不足が続いており、空室減少・賃料上昇の状況で移転が必要な入居企業の移転が思うように進まない現実があった。
オフィスフロアを運営する福岡地所は、周辺賃料相場よりも低い賃料に設定し、現入居企業を優先的に受け付けるため、移転先の受け皿となり、天神ビッグバンがさらに大きく前進するのは間違いない。
イオン九州はイオンショッパーズ福岡店の将来的な建て替えにも言及しており、天神ビッグバンと今後の天神エリアの再開発はさらに加速していくだろう。