2018年6月25日
※福岡市博多区博多駅前2丁目の「博多区役所」(2018/6撮影)
福岡市が建て替えを予定している博多区役所の整備方針が判明。 建て替え後の区役所の業務は、当初2021年度末までに開始予定としていたが、2022年度以降の開庁としている。
■博多区役所の建て替えについては2016年に発表
関連記事:博多区役所移転 建物は2021年度までに建替(2016/7/1)
※博多区役所の西側に隣接する「藤田公園」(2018/6撮影)
博多駅・キャナルシティ博多にほど近い立地の博多区役所の現庁舎は1971年に完成し、築47年。老朽化や耐震性の問題が指摘されており、2016年に建替をするとしていた。
11階建ての建物は地下1階~地上3階が博多区役所、4階~11階がUR(都市再生機構)の賃貸住宅(152戸)であったが住宅は廃止される。
建て替えにあたり福岡市はこれまで、隣接する藤田公園に区役所を移設し、区役所跡地を公園として整備する方針であったが、一体的な整備を行う方針に変更。
現庁舎の敷地(約2,480㎡)と藤田公園(約4,390㎡)を一体整備することで、災害時の一時避難や救援物資の拠点としても利用できる災害対策に有用なスペース・機能を設置する。
新庁舎には、カフェ、吹抜がある広場を設置し、窓口の混雑を改善するための自動交付機や2階へのエスカレーターの設置などを検討、利用住民の利便性向上を図る。
※博多区役所周辺
博多区役所・藤田公園の隣接地には、現在2棟のビルが建設中。三井生命保険(株)が所有する土地は「(仮称)博多駅前二丁目ホテル計画」として、ホテルが建築され「三井ガーデンホテル」として運営される。
開業は2019年夏を予定。
また、2016年にJR九州が取得した土地には、JR九州ホテルズ(株)が運営するホテルを核とした複合ビルが「(仮称)博多駅前二丁目複合ビル」として建設中であり、こちらは2019年秋の開業を予定している。
ホテル | 三井ガーデンホテル(2019年夏 開業予定) |
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面積 | 敷地面積:約1,584㎡ 延床面積:約10,661㎡ |
構造規模 | S造 地上13階建 |
客室数 | 約300室(予定) |
※公園側から見た(仮称)博多駅前二丁目ホテル計画 建設地(2018/6撮影)
ホテル | JR九州ホテルズ(株)運営ホテル(2019年秋 開業予定) |
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面積 | 敷地面積:1,589㎡ 延床面積:約11,000㎡ |
構造規模 | S造 地上14階地下1階建(4~14階がホテル) |
客室数 | 238室 |
※(仮称)博多駅前二丁目複合ビル 建設地(2018/6撮影)
2019年度に2棟の複合ビルが完成、2022年度には博多区役所の建て替えと共に、福岡市営地下鉄七隈線延伸の開業が予定されている。
商業地として博多駅前エリアがさらなる活況となる事は間違いないが、区役所建て替えにより、行政サービスの充実化や地域の防災機能の強化が図られることは、博多が競争力をもつ都市として必要不可欠な要素。
新庁舎には、博多の文化・歴史などの関連施設も予定されており、新区役所が博多の「街の魅力」を発信する新たな拠点・シンボルになるだろう。