2018年5月31日
福岡市が募集していた青果市場跡地(約8.8ヘクタール)の再開発事業者に、西日本鉄道とJR九州が応募した事が明らかになった。
西鉄は、他社との連合での参加を表明しており、福岡空港と連携し、「西鉄バス」による交通アクセスを強みとしている。
JR九州は、単独での参加予定で「JR竹下駅」周辺の沿線開発の一部と位置づけ、活性化を図るとしている。
福岡市博多区那珂の青果市場跡地は福岡空港から近く、国際線ターミナルから約3km(車で約9分)、国内線ターミナルから約5km(車で約12分)JR鹿児島本線「竹下駅」からは徒歩約2分の立地。 青果市場は1968年9月に業務を開始し、2016年2月にアイランドシティ(福岡市東区)へ移転、2015年度末をもって閉場していた。
※福岡市博多区の「青果市場跡地」(2018/5撮影)
福岡市は2017年9月に「青果市場跡地まちづくり構想」をまとめており、“地域の資源を活かし、健康でアクティブなライフスタイルを体現する”をコンセプトとしている。
市は、コンセプトを踏まえ、①福岡・九州の魅力を発信できる場、②子どもから高齢者まで生き生きと暮らせる場、③敷地規模を活かした緑あふれる市民に愛される場として
フードマーケットや運動施設、メディカルモール、災害に対する支援拠点等の機能を誘導していくとしている。
最低売却価格を118億円としており、提案内容の審査後、2018年7月に事業者を決定する方針。再開発施設は2022年の開業を見込んでいる。
住所 | 福岡市博多区那珂6丁目 |
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面積 | 約88,316㎡ ・青果市場跡地:81,660㎡ ・青果物流センター:4,717㎡ ・駐車場跡地:1,939㎡ |
用途地域 | 準工業地域 |
容積率 / 建ぺい率 | 200% / 60% |
所有者 | 福岡市 |
1968年(昭和43年)9月 青果市場(福岡市博多区那珂)の業務開始
1974年(昭和49年)6月 西部市場(福岡市西区石丸)の業務開始
1982年(昭和57年)7月 東部市場(福岡市東区下原)の業務開始
2016年(平成28年)2月 アイランドシティ(福岡市東区)へ統合移転<新青果市場>
2016年(平成28年)4月~7月 熊本地震被災地への支援物資拠点
※赤枠:青果市場跡地 青枠:青果物流センター 黄枠:駐車場跡地
青果市場跡地は博多区を南北に縦走する大通り「筑紫通り」に面しており、博多駅まで約3kmの距離。鉄道、バスで博多駅に直結し、都市高速ランプにも近い。
交通利便性が非常に高い地域にありながら約8.8ヘクタールというまとまった敷地面積である跡地の再開発は、福岡市南部の新たな顔となることは間違いない。
跡地周辺は住宅地を中心に、小売業、食品関係の工場が多いエリア。オフィスビルが少なく、事業所向け物件は倉庫付事務所が多いため、オフィス市況に関しては大きな影響はないと考えられるが、
この立地でしか実現できない開発によって市民にとって、より魅力ある「まち」になる事に期待したい。