2017年6月27日
※博多区住吉・住吉通り沿いに建設中の「JS博多渡辺ビル」(2017/6 撮影)
2018年2月竣工予定で、福岡市博多区住吉に現在建設中のオフィスビル「JS博多渡辺ビル」。
一般的な建物と比較し、エネルギー削減量が50%以上の建物への認証である「ZEB Ready」をテナントオフィスビルとして国内で初めて取得した。
「ZEB」とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」の略称。
建物のエネルギー消費量を削減して限りなくゼロにするという考え。
国の施策により「ZEB」は推進されており、エネルギー消費の削減量が50%以上で「ZEB Ready」、75%以上で「Nearly ZEB」、 100%の「ZEB」が該当し、
「JS博多渡辺ビル」は明るさによる自動調光システムや、断熱機能の壁を採用するなどし、52%削減している。
事業主である渡辺地所株式会社、株式会社サンライトは
建設費が上昇したとしても、入居テナントの光熱費削減、環境への配慮で付加価値のある魅力的なビルを供給するため省エネ機能の導入に取り組んだ。
名称 | JS博多渡辺ビル |
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所在地 | 福岡市博多区住吉4-1(地番) |
構造・規模 | S造 地上7階建 |
延床面積 | 約1,866坪(約6,170㎡) |
貸室面積 | 約1,312坪(約4,340㎡) |
駐車台数 | 13台(ハイルーフ対応3台) |
エレベーター | 乗用15人乗り3台(バリアフリー対応1台) |
近年、「ZEB」などの環境性能、BCP(事業継続計画)、安全性能、耐震性、機能性などがオフィスビルのアピールポイントとなっており、入居テナントにとって物件探しの一つの決め手になりつつある。
ここ数年の福岡市内はオフィスの新規供給があまりない状況が続いており、「JS博多渡辺ビル」の建設はオフィス市況的には喜ばしいが、博多エリアの空室率改善への影響は大きくなく、まだまだ供給不足は続くと思われる。
しかしながら、今後、建設されるであろう新築オフィスビルにおいて上記機能に対応するハイグレードな物件が増え、博多エリアのオフィス市況がさらに活発化する事に期待したい。