筑紫口を出ると壁面に大きな3つのビジョンがあり、ヨドバシカメラなどの影響で賑わいを感じる事ができる。博多駅前エリアよりも大型居酒屋が多く、新型コロナの影響が無くなった今、夕暮れ以降は活気あるイメージは変わらない。筑紫口ロータリーも区画整備が施されたことで、今までよりも広場と歩道が拡張され、人にやさしく、賑わいも増えた玄関口となっている。昨年大型ビルが竣工したが、今年も博多コネクテッドを活用した大型新築ビルの竣工が控えている。それ以降も建て替え計画を控えているビルもあるので、市民に必要な空間・街づくりの方向性に期待がかかっているエリアである。
整備された博多駅筑紫口
建物規模は、市内でも平均的なワンフロア貸室面積が100坪前後のビルが多い。まず、築年数の古いビルも以前ほど安くない賃料(坪単価12,500円前後に推移)に転じており、小規模の築浅ビルやリニューアルされたビルは人気も賃料も高めの設定(坪単価13,500円前後)。また、通り沿いの物件は、博多駅前エリア同様に希少性も高く、まだまだ高稼働している事から、坪当たり14,000円が相場。ゆえに、15,000円以上の設定ビルはリーシングに苦戦しているが、相場設定のビルについてはこのコロナ禍にも関わらず、空き予定で決定しているエリアである。
平成物件の相場も、駅前と比べた場合の多少の割安感も無くなり、このエリアの特徴である駐車場の利便性は、月極駐車場の台数確保がどの物件でも容易でないこともあり、個性を充分に発揮できていないという事実も否めない。一昨年竣工した博多コネクティッド対象物件は、シンボリックな建物ゆえに坪あたり2万数千円だったが、昨年は駅徒歩7分の立地で坪当たり17,000を切る新築ビルも竣工、いずれも満室状態。今年は、本エリア一等地の博多コネクテッド対象物件も同様水準の坪当たり2万数千円で順調にリーシングが進んでおり、高稼働となるだろう。