概ねこの3エリアに区分されるが、天神地区が本エリアの中心で、市役所などの行政機関もあり、オフィスとして、商業として、いわゆる<一等地>としてのステイタスがあるプレミアムな地区である。オフィスで言えば、天神1丁目の再開発「天神ビッグバン」ビル2棟が竣工し、別6棟も現在建築現場があるが、他にも今後4か所ほどの天神エリアと天神南エリアでの1か所の再開発予定があり、福岡の将来的な期待は最高潮に達している。
商業で言えば、福岡ビル・天神コア・ビブレの一体化となる建て替え、更には天神イムズやパルコの建て替えも工事中で期待は高まるばかり。九州他県や海外からの顧客・インバウンド効果も、これまでの新型コロナの影響を受けて以降回復したものの、建築現場が多いだけに、これまでの賑わいと比較してしまうとまだまだ寂しさを感じるのは拭えない。
「渡辺通り」
入居率も好調だが、新型コロナの影響でも相場感は高水準のまま。要因としては、「天神ビッグバン」プロジェクトによる建て替え工事中や更地が多く、募集区画が市場に残っていない。それに加え現在の経済状況と、ここ数年に中央区内でも新築の竣工が少なかったことも重なりステイタスを取り戻した以上の賃料設定となった。高層新築については、これまでの相場をはるかに上回る坪当たり3万円以上の設定となっているが、苦戦をしているのも事実で、天神ビッグバン物件の竣工ラッシュが来るまでの25年までは、このままの推移が続くものと思われる。
西鉄福岡(天神)駅の南側に位置する薬院・渡辺通地区の中・小物件はまだまだあるが、大型物件は、ほぼ満室状態で品薄感のある状態。そして北部にあたる天神3・4・5丁目のエリアにも中小ビルが多いが、住所が天神にもかかわらず、賃料は比較的安価なビルが多く、都市高速にも近いため車の寄り付きもよい。また中心部に比べ、静かさがあるという点でも穴場と言ってもいいだろう。天神1・2丁目においては、天神ビックバンの始動により、建築現場が多く、空き物件はほとんどない。新築ビルはこれまでより高層化が可能な為、期待感も非常に高く、ステイタス感のある賃料設定となっているが、これだけの急増面積に対してニーズが満室までついてこれるものかはどうかは期待しかない。
時期 | エリア | 物件名 | 面積 |
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2024年 | 大名2丁目 大名2丁目 天神2丁目 天神1丁目 |
大名町ビル 赤坂セントラルビル 仮)ヒューリック福岡ビル建替プロジェクト 仮)新福岡ビル |
1,653坪 855 1,800坪 15,000坪 |
2025年 | 天神1丁目 天神2丁目 |
仮)天神1丁目北14番街区ビル 仮)住友生命・天神西通りBCビル建替共同プロジェクト |
7,400坪 9,500坪 |
2026年 | 天神1丁目 天神1丁目 |
仮)天神1-7計画(天神イムズ建替プロジェクト) 仮)天神ビジネスセンター2期計画 |