また、このエリアの顔でもある商業施設「博多リバレイン」は数年前にテナント構想を一新させ、コンセプトチェンジを図った。更には老舗である川端商店街も、インバウンド効果の活気を取り戻し、観光客の流れが戻っている。南部においては、祗園地区で数棟の大型ビルが近年に竣工したことで、今まで人がいなかったエリアにまでもオフィスワーカーの新しい流れを生み出した。更には昨年、地下鉄七隈線の博多駅までの開通により、櫛田神社前駅が稼働、この大型オフィスの立地もより効果が発揮され、ポテンシャルはさらに高まった。北部・南部ともに大通り沿いは楽しみなエリアであることは間違いない。
「呉服町交差点」
呉服町ビジネスセンター前の「大博通り」
明治通りから北側へ遠くなるにつれて賃料単価は低くなり、オフィスビル自体も少なく、居住色が強くなってくるエリアであるが、中小のビルでも高稼働している。
駅前エリア、筑紫口エリアにおける空室が改善され、同エリアでも3棟の大型ビル建て替えの立ち退きが後押ししたことで、空室率が改善されたエリア。平均して筑紫口エリアと同等の賃料設定で推移しており(大通り沿いの大型ビルで坪単価15,000円前後)、大通り沿い以外はコンパクトなビルが多いが空室は少なく、坪10,000円前後で推移している。しかし、本エリアで昨年ハイグレードの大型ビルが2棟竣工したが、1棟は坪当たり18,000円で満室稼働、一方は坪当たり20,000円以上でリーシングに苦戦中の状況。今後の稼働率と市場相場にどう影響が出るのかが注目されている。